キッチンの後ろにある収納は、背面収納と呼ばれています。
この収納は、キッチンの機能性を向上させるために重要な要素となっています。
背面収納を適切に設置することで、調理スペースが拡張され作業効率が大幅に向上します。
本記事では、背面収納の概要や選び方を解説いたします。
背面収納とは
ここでは、キッチンの背面収納の概要とその種類について詳しくみていきましょう。
種類ごとに適切な配置方法やメリットについて知っておくことで利便性の高いキッチンを実現できます。
キッチンの背面収納とは
キッチンの背面収納とは、キッチンの背面に設置される収納スペースです。
調理器具や食品、食器などを効率的に収納するための場所であり、キッチンの機能性を高める重要な役割を果たします。
背面収納を設けることで、キッチンの作業スペースが広がり、作業効率が向上するなど様々なメリットがあります。
背面収納の種類と配置方法
キッチンの背面収納は「下キャビネット」「上キャビネット」「上置」の3パーツからできており、それぞれに適した配置方法があります。
それぞれの特徴は下記の通りです。
種類 | 特徴 |
カウンター収納(下キャビネット+天板) | 作業スペースとしても利用できる収納タイプ。 調理台の延長として使えるため、作業効率が向上します。 配置方法はカウンターの高さや奥行きをキッチンのサイズに合わせて設置しましょう。 調理器具や食品をすぐに取り出せるように配置し、調理中の動線を意識し設置することをお勧めします。 また、下キャビネットだけでは、カウンターにならないため、必ず天板が必要となります。 その点も注意しましょう。 |
引き戸収納(上キャビネット) | 省スペースで使いやすく、狭いキッチンに最適な収納方法。 引き戸をスライドさせることで、収納物を単に取り出せます。 配置方法としては、スペースを有効活用するため、引き戸の開閉に必要なスペースを考慮して設置しましょう。 また、収納物を取り出しやすいため、食器や調理器具など、頻繁に使うものを収納すると便利です。 |
開き戸収納(上キャビネット) | 左右の扉を同時に開くことが可能で、収納の中身を見渡せ、食器の出し入れがしやすい収納方法。 配置方法としては、開閉時に扉が手前に開くので、その分作業スペースは狭くなってしまうことを考慮して設置しましょう。 デザインのバリエーションが豊富で、さまざまなインテリアスタイルに合わせやすい点が魅力です。 |
オープンシェルフ(上キャビネット) | 見せる収納としても使えるオープンタイプの棚。 お気に入りの食器や調理器具をディスプレイしながら収納できるため、おしゃれなキッチン作りにピッタリです。 見た目を意識しながら、頻繁に使うものを手の届く位置に配置することで使いやすい食器棚となります。 |
開き戸(上置) | 高い位置に設置できる収納スペース。 床面積を有効に活用でき、普段あまり使用しないものや軽いものを収納するのに適しています。 取り出しやすさを考慮し、頻繁に使うものは手の届きやすい位置に配置し、重いものは避けましょう。 |
これらを組み合わせることで理想の背面収納を実現できます。
コの字型に下キャビネットや上キャビネット、上置を設置する方法やカウンター収納のみを設置するなど、設置するスペースに合わせて最適な組み合わせを選択しましょう。
また、背面収納を選ぶには、プロの意見を聞くことをお勧めします。
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キッチンの背面収納の選び方を解説
置く場所を意識しよう
キッチン背面収納は、日々の調理や片付けをスムーズに行うための機能性が求められます。
たとえば、U字型キッチンでは、コーナー部分を有効に活用できるかを意識して食器棚を選択しましょう。
対して、L字型キッチンでは、カウンター収納が効果的です。
また、L型の構造上、冷蔵庫や食器棚の配置が制約されてしまいます。
食器棚や冷蔵庫、ゴミ箱などの置き場所をあらかじめ決め、その大きさに合う食器棚を選択しましょう。
綾野製作所では、100万種類を超えるユニットアイテムを用意しており、お客様のライフスタイルの変化に柔軟に対応できます。
また、弊社ではシミュレーションシステムを用意しています。
システムを使用することで、自分に合った背面収納を選ぶことができるため、是非ご利用ください。
キッチンのデザインとインテリアの統一感
キッチン背面収納は、キッチン全体のデザインやインテリアと調和させることが大切です。
また、色や形などを考慮し、インテリアとの統一感を出すことも大切です。
たとえば、ナチュラル系のフローリングに対して、ブラックなどの濃い色合いのキッチン扉にすると空間が馴染まず、キッチンだけが浮いている空間となるため、注意が必要です。
色にこだわりの無い方は、ホワイトやペールカラーにすると部屋全体との組み合わせも良く、どのような空間でも馴染みやすいキッチンとなります。
キッチンの背面収納選びで特に意識したい4つのポイント
ここでは、キッチンの背面収納を選ぶ場合に考えたい4つのポイントについてみていきましょう。
機能性や利便性だけでなく、将来の家族構成の変化まで考慮すると、より長く愛用できる食器棚を選択できます。
⒈ 背面収納の大きさとキッチンスペースのバランスを意識しよう
背面収納を選ぶ際は、家事動線を考え背面収納のおおきさとキッチンスペースのバランスを意識しましょう。
収納スペースが増えても、動けるスペースが狭いとスムーズな移動ができず、キッチンの使い勝手が悪くなってしまいます。
冷蔵庫や調理家電の置き場所を決め、それらを中心にレイアウトを決めましょう。
キッチン動線については、下記のページで特集しています。
是非、ご覧くださいませ。
⒉ デザインを意識しよう
お部屋の雰囲気と扉の色やキッチンのデザインがマッチする収納を選択しましょう。
たとえば、モダンなデザインのキッチンにはシンプルで直線的な収納が合うでしょう。
また、収納スペースを隠す収納・見せる収納にするかによって、キッチンの見え方も大きく変わります。
⒊ 将来的にも収納力に問題ないか確認しましょう
キッチン背面収納を選ぶ際には、将来的にも収納力が十分か確認しましょう。
収納力がギリギリになってしまうと、家電を買い替えたり食器が増えたりした場合に収納できなくなる恐れがあります。
そのため、将来的に収納力に問題がないか確認しましょう。
⒋ メンテナンスがしやすく耐久性に優れた背面収納を選択しましょう
長期間使用するためには、メンテナンスのしやすさも重要なポイントです。
素材や構造が丈夫で、掃除が簡単にできるものを選べば、常に清潔で使いやすい状態を保つことができます。
また、初期投資が高くても、メンテナンスがしやすく耐久性があり長く使える収納を選べば、結果的にコストを抑えられます。
食器棚は、人生において何度も買い換えるアイテムではないため、長く愛用できる食器棚を選択しましょう。
キッチンの背面収納を効率的に活用するには
ここでは、キッチンの背面収納の効果的な使い方を解説します。
キッチンの背面収納を効率的に活用することでキッチンの使い勝手を向上させます。
調理器具の整理整頓
調理器具は、使用頻度に応じて整理しましょう。
たとえば、頻繁に使用するものは、手の届きやすい位置に収納し、使う頻度が低いものは少し離れた場所や上部の棚に置くと使いやすさが向上します。
また、鍋やフライパンはスライド式の引き出しに立てて収納すれば、取り出しやすく整理しやすい状態を保つことが可能です。
調理器具用の専用フックやレールを利用して壁にかける収納もスペースを有効活用する方法の1つです。
効率的に食品を収納しよう
食品の収納ポイントとして、乾物や缶詰などは、透明な収納箱にラベルをつけて棚に並べましょう。
そして、頻繁に使う調味料は手の届く範囲に置くことが重要です。
たとえば、スパイスラックを使用して調味料を一覧できるようにすると、料理中にすぐに必要なものを見つけられるでしょう。
他には、食品を種類別に分類し、それぞれの保存に最適な条件を整えることも食品収納のポイントです。
また、パントリー収納を設ける場合は、棚の高さを調整しましょう。
重いものは下段、軽いものや頻繁に使う物は上段に配置することで、取り出しやすさと安全性を確保できます。
見せる収納と隠す収納を意識する
キッチンでは、「見せる収納」と「隠す収納」を上手に組み合わせることを意識しましょう。
見せる収納のメリットは、取り出しやすさです。
扉や引き出しを開ける手間を省けるため、食器や調味料をすぐに取り出すことができます。
また、デザイン性の高い調味料や食器をディスプレイとして置くことができるため個性を反映しやすい点もメリットです。
対して、隠す収納は、見せる収納に比べ収納力が高いメリットがあります。
収納できるスペースを最大限活用し、たくさんのアイテムを収納できます。
また、隠す収納の場合、キッチンの生活感を取り除くことができるというメリットも存在します。
まとめ
キッチンの背面収納は、キッチンでの作業効率を大幅に向上できます。
キッチンのレイアウトや使用頻度、家族構成を考慮し、最適な場所に背面収納を配置しましょう。
また、調理器具や食品の収納方法、見せる収納と隠す収納の工夫を取り入れることで、使い勝手が向上します。
背面収納と本記事でふれた収納方法を組み合わせ、利便性の高いキッチンを作りあげましょう。
綾野製作所では、シミュレーションシステムを用意しています。
是非、こちらをご活用ください。