インフルエンサー・ほしのこさんに聞く、理想のキッチンの作り方

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登録者数45万人を誇るYOUTUBEチャンネル『ほしのこCH』で、料理や収納、掃除、ライフスタイルについての情報を発信している、ほしのこさん。暮らしを快適に楽しむアイディアが豊富なほしのこさんは、AYANOの食器棚の愛用者でもいらっしゃいます。

意外にも、「以前は片付けがとても苦手だった」というほしのこさん。それが、どのようにして整理整頓上手になったのか? 工夫を重ねたうえで実践中の、理想のキッチンの作り方を教えていただきます。今日から実践できるアイディア、満載です!

 

「実は、全然片付けられないタイプだったんです」

──ほしのこさんのお宅のキッチンは、とても美しく整理されていて、参考になることばかりです。まずは、ご自身が思う理想のキッチンについて教えていただけますか?

料理をするときの動線に合わせて必要なものが置いてあって、ものを出し入れしやすく、かつ掃除しやすいキッチンです。そのためには、たくさんのものをストックし過ぎないように心がけています。

ただ、もともとは全然片付けられないタイプだったんですよ(笑)。実家で暮らしていたときは、週に一回は、親から「部屋を片付けなさい」と言われていました。それで整理するんですけど、見えるところだけを綺麗にして、引出しを開けたらグチャグチャとか。さらに必要のないものが多くて、ハサミが2、3個あったり。自分の部屋に何があるのかわかっていない状態でした。

──YOUTUBEで今の生活を拝見する限り、そんな風にはまったく見えません!

実は、極端なぐらい面倒くさがり屋なんです。だから、以前は、究極の状態になるまで片付けをせずに放置していたほど。でも、雑然としていることが平気なわけではなくて、それによってストレスは溜まります。なので、ものが増えない努力さえすれば快適に過ごせるのかも?ということに気づいて、それからは現在のスタイルを維持しています。

 

まずは「必要なもの」と「必要じゃないもの」の見極めを

──いつ頃から、ものを増やさないようになったのですか?

結婚してからなので、6、7年前です。このままではいけないなと思って、整理収納アドバイザーの資格をもつ知り合いの人に、我が家の様子を見てもらいました。そのときにいろいろなアドバイスをいただいて、整理収納というのは、生活のことをきちんと考えたうえで実践するのが大事なのだと知りました。

そしてかなり影響されて、それ以降は、整理収納について書いているブロガーさんの記事やピンタレストなどで情報を集めたんです。そして、まずは形から入って、紹介されている収納ケースを買って整頓してみたり。そしたら、今度は部屋が収納ケースだらけになって困りました(笑)。これは悪循環だなと思って、次は、根本的な部分を考えることにしたんです。

──根本的な部分、とは?

見た目や形を先に考えるのではなく、まずは、自分にとって「本当に必要なもの」と「必要じゃないもの」を見極めることが大事なのだなと思いました。そして、まずはテレビ台を綺麗にしてみようと考えて、テレビまわりに溢れていたDVDやゲームを「いる」「いらない」と分別して、「いらない」ものは売りました。

それから、台所にはキッチンツールがたくさんあって……。ひとり暮らしをしていたときに料理にハマったので、ものだらけのキッチンだったんです。でも、もので溢れていると、料理をしたあとはしっちゃかめっちゃかに散らかって、片付けるのが面倒で。つまり、整理できない理由は、必要ないものがあるからなんですよね。

 

自分を知る。そのうえで片付け法を探求!

──不要なものを省くことがポイントなのですね。

そうです。私はもともと、ストックをすごくしたくなるほうだったんです。だから、食材もつい買い溜めしてしまう。でも、食べ物には賞味期限があるのだから、ストックし過ぎると、そのもの自体を消費できずにダメにすることもあります。やはり、ものは増やし過ぎないほうがいいんですよね。

私の場合は、ストックをすることと衝動買いをするのが癖でした。このように、自分の性格や癖を知ることは、片づけやものの管理を見直す際に役立ちます。

──「自分を知る」ということですね。気になるキーワードです! 

実家で暮らしているときは親に甘えて生活していましたし、ひとり暮らしのときは、誰にも迷惑がかからないから自由に暮らしていました。でも、結婚して家族ができると、そうはいかないですよね。自分のことをよく知って、そのうえで改善していけば、家族みんなが快適に過ごせるようになります。

日頃から、何でこんなに散らかっちゃうんだろう……とか、この状況をどうにかしたい! と思ったら、その都度見直す。そして解決の方法を探求してみることが大事だと思うんです。

 

使ってくれる人に譲るほうが、ものは喜ぶ

──先ほど、「ものが増えない努力をしている」とおっしゃいました。具体的にはどのようなことを心がけているのですか?

たとえば、冷蔵庫やパントリーにはものをギューギューに入れずに7割までにする、食器を重ねるのは2種類までにするなど、自分のなかでルールを決めています。このことを守って生活すれば、ものは絶対に溢れません。

コストコなどの大型スーパーでたくさんの量の食材を買うときは、「このスパムの缶、どうやって料理しようかな」などと考えて、アレンジレシピが3、4個浮かんだら買います。以前は衝動買いをするほうでしたが(笑)、今は、買うだけで満足するような買い物はしません。

それから、いただきものをしたら、現実的に食べられる分だけを取っておいて、そのほかは親戚や知人に譲ります。家に何かが入ってきたら、消費できない分は外に出すようにするんです。このとき、「もったいない」という精神は捨てないと、ものは溜まっていく一方。ちゃんと使ってくれる人に譲るほうが、ものも喜びますよね。

 

「好きなものは好き」。だから、たくさん持ってオッケー

──ほしのこさんはAYANOの引き戸式の食器棚を使っていらして、さまざまなレパートリーの食器を、ゆとりをもって収納なさっています。食器棚のなかも、ギューギュー詰めにはしないのですね。

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棚に食器が目一杯入っていると出し入れが面倒なので、ある程度のスペースを確保しています。そのほうが、主人と6歳の娘にとっても食器を扱いやすいですし。

ちなみに、AYANOの食器棚は、ユニットを自分好みにレイアウトできることと、見た目のやわらかな雰囲気に惹かれて3年ほど前に購入しました。それから、キッチンのスペース確保のために、ゴミ箱が入る引出しを探していて。それを叶えられる点も魅力だったんです。実際に使ってみたところ、扉や引出しを閉めるときの音が大変静かで。スーッと閉まるソフトクローズ機能がすごく好きです。それに、余裕をもたせて配置しているにもかかわらず、かなりの量の食器を収納できることも嬉しいです。

──余裕のある収納を心がけていらっしゃるのに、食器はたくさんの数を所有している。食器への思いは特別なのでしょうか?

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そうですね(笑)。食器はとても好きなので、無駄なものとは思わないようにしています。「自分のことを知る」という意味では、「好きなものは好き」と、その点を理解することも大切ですよね。ハレの日に使うもの、和食や洋食に使うものなど、用途に合わせて幅広く揃えています。

そして、何の食器を持っているか一枚一枚を把握していて、よりよい収納方法についても日頃から考えています。それで、「この食器、立てて収納したいな」と思ったら、メモ機能のあるアプリに「お皿を立てるケース 〇㎝」という風に簡単にメモをしておく。そうすれば、100円ショップなどでぴったりのケースを見つけたときに、それを買っても無駄にはならないですから。反対に、何を所有しているのかわからないのに、先に収納グッズを買ってしまうと、活用できずに悲しい思いをしてしまいます。

 

当たり前のことを、当たり前にしない

──お気に入りの収納ケースはありますか?

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引出しのなかを整理する際は、カインズの『スキット』というシリーズがとても使いやすいです。いろいろなサイズを気持ちよくぴったり組み合わせられますし、四隅の角が直角で丸みがない分、スペースを無駄なく使えて大変便利です。

カインズだけでなく、収納グッズについては日頃からよくチェックしています。たとえば、ニトリ、イケア、100円ショップなどのアイテムを、SNSで「#ニトリ収納アイテム」「#ニトリ新商品」という風にハッシュタグを付けて検索すると、たくさんの情報を得られます。

──参考になります! そのほかに、快適なキッチンライフを送るために心がけていることがあれば教えて下さい。

当たり前のことを当たり前にしない、という点も意識しています。たとえば、床には、キッチンマットの代わりに透明な抗菌マットを敷くなどでしょうか。マットを置いていると、掃除の際に、お掃除ロボットがマットをよけて動いていました。でも、抗菌マットであれば掃除がスムーズで、常に清潔を保てます。

また、以前は、砂糖や醤油、みりんなどの調味料をコンロのまわりに置くことが当たり前だと思っていたんです。ただ、コンロまわりは油がかなり飛びますよね。それで調味料が油まみれになって、容器を拭く作業が必要になってしまう。でも、そこに置かなければいいのだなと気づいてからは、容器がベタベタにならず、コンロまわりの掃除もとても楽になりました。このように、それまで当たり前と思っていたことを省く作業も、快適さにつながっています。……あ、それから、極力、ものを浮かせていますね。

──浮かせている?

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ものを床や棚の上に直接置かずに、マグネットを使って壁に張ったり、フックを使って吊るしたりするんです。そうすると掃除がしやすいので。汚れを溜めない工夫ですね。

掃除が楽で、ものの出し入れがしやすいキッチンをキープしていると、家族も過ごしやすいみたいで、とても嬉しいです。主人はもともと料理をしなかったんですけど、最近は料理を楽しんでいますし、娘も料理に興味をもち始めて手伝ってくれるようになりました。

こういう変化があると、キッチンで過ごす時間はどんどん楽しくなります。自己満足で終わらせるのではなく、家族は使いやすいかな? と、その時々の状況に合わせて、整理や収納の方法を見直していくことは大事ですね。

 

まずは一ヶ所から、身も心もすっきりと

──ほしのこさんが実践なさってきたことを、ひとつひとつ真似すれば、キッチンが確実に綺麗になっていきそうです。最後に、読者のかたにメッセージをお願いします!

日常生活を送っているだけで、やらなくてはいけないことはたくさんありますよね。そのときに、ものを持ち過ぎず、尚かつ自分が持っているものを把握できていると、ストレスなく作業を進められます。そのためにも、ものは少ないほうが暮らしやすいです。

ただ、どうしても手放せないものもあると思います。その場合は、大きめのボックスをひとつ用意して、そこに一時的に保管しておくといいと思います。そして一年後にボックスを開けてみて、まったく使わないままだったとしたら、譲るなどの方法で手放しましょう。

ものが少ないと、身も心もすっきりしますよ。まずは一ヶ所から、ご自分に合うやり方で整理を始めてみると、生活は快適に変わっていくと思います。

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取材協力:ほしのこCH ほしのこさん

日々の生活に役立つ情報を発信している、主婦YouTuber。
「常に新しい発見をし、新しいことに興味を持ち、新しいことにチャレンジし続ける」をモットーに、コスメをはじめ料理、掃除、育児、ルーティンなどのライフスタイル動画を様々な角度から投稿。 自身の趣味である整理収納を扱った動画も人気を集めており、100均アイテムなどを使った収納術は主婦層に大変好評。

YOUTUBEはこちら>ほしのこCH

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